生徒会長の悩み事
私の席は窓側の一番後ろ
5月になり席決めをするとき
くじ引きで丁度この席になった
正直、この激戦区をくじでとれたのはとても嬉しい
クラスの状況を把握するにも最適の場所
ただ…
一つだけ問題があって…
「「「「「キャーーーーー!!!」」」」」
クラスに女子の黄色い声が響く
ほら…
早速その問題のご登場です…
「東條く~ん!!」
「こっち向いてー!」
「王子~~///」
「今日もステキ~!」
「かっこイイ~!!!」
“問題=東條直人”
2-A 東條直人
通称『学園の王子様』
学力テスト2位
スポーツ万能
178センチの身長にハニーブラウンの髪の毛
誰にでも優しく微笑む姿はまるで本物の王子様
天下の東條グループの御曹司
女子生徒1年~3年の8割が所属するファンクラブがる
女子生徒談より
………
あぁ…もう本当に五月蝿い
毎日、毎日馬鹿の一つ覚えのように、こんなことばかりして
ここの女子生徒達はどれだけ暇人なのだろうか?
挙げ句、同じことしか言っていないような気がしないでもない…
それに一番理解できないのは『王子』という今や彼の代名詞と言っていいほど、周りに定着してしまった呼び名(こればかりは東條直人にも同情してしまったが…)
第一に王子っていつの時代ですか?絶対王制とか時代も国も違いますよね?
第二に今は情報社会で科学も発展していて車だっておもいっきり走っています
どこにカボチャの馬車がありますか!?だいたい馬車サイズのカボチャって、規格外すぎですよね!?
などと心の中で激しく突っ込みを入れるが、生憎それをわかってくれる人は周りにいそうもなかった…