生徒会長の悩み事
「あの…笑うのはそちらの勝手ですが
早く退いていただけませんか?
それに、さっきから気になっていたのですが
その服装と口調は…?」
私は少し呆れたように聞くと
東條直人は
ああ、コレ?と言いながらこちらに視線を戻した
「これが俺の本来の姿
今の時代、本当にあんな王子様キャラいるわけないだろ?
一日中あんなのだと疲れるから
放課後…てか、人の来ないような場所では
素の俺でいるわけ」
分かった?と人をバカにしたように言ってくる
あれは、やはり性格をつくっていたのですか…
何だか言い方もすごく腹が立ちます
「性格をつくってまでして女子にモテたいんですか?
良いご趣味をしていらっしゃいますね」
嫌味たっぷりの言葉を笑顔で返す
…どうせまた
あのいけ好かない笑顔か憎まれ口が返ってくると思い
少しキツく言ってみた
しかし…
東條直人はひどく悲しそうに微笑んだ
え… (ドキッ)
予想外の反応に戸惑ってしまう