生徒会長の悩み事



「……。」


黙り込む東條


ふっ

言ってやりました!


いつまでも東條にからかわれるような
へまは踏みません!!

心の中でガッツポーズをする



しかし



「ふ~ん

そんなこと俺に言っていいんだ?」



「えっ?」


そう言って私が振り向くよりも早く


「ふー」


と私の耳に息をかけてきた



「ひゃぁっ…!」


びっくりして声が出たけれど
今が授業中だったことを思い出して
慌てて口を手でおさる



「そうそう。いい子だな

静かにしてないと
回りのみんなにバレるからな?」



東條がしゃべるたびに
耳にはかすかな吐息がかかる

それだけでも優月にはくすぐったくて仕方がない



「フッ……ハゥ…んッ!」

手の隙間からかすかに漏れる声



(まっまずいです。
こ、声が!

というか何でしょうか?この状況は…!?

ん?というより私が叫べば助かるのではないでしょうか?)


すると

優月の心を読んだかのように東條がまたしゃべりだす



< 46 / 157 >

この作品をシェア

pagetop