‐奏‐ kanade

「馬鹿だ、奏鈴」


俺は奏鈴を立ち上がらせ、
ぎゅっと抱きしめる。

奏鈴が生きていることを
俺自身が生きていることを
確かめるように。

今までにない力で。



「お前が死んだら
俺だって生きていけない。

お前が辛いときは
俺だって辛い。

お前が泣いてるときは
俺だって切ない。

なんでかわかるか??」



奏鈴は俺の腕の中で首を振る。





「奏鈴が、好きだからだよ」


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