恋オモイ
席を立って教室を出ていこうとする私の腕を相沢くんは掴んだ。
「いらない…ってなに」
「…………
相沢くんは未央ちゃんが好きなんでしょ??」
「っ!~…~」
私の言葉を聞いた相沢くんは顔をしかめて悩んでいる。
「あのっ!いいの!相沢くんが未央ちゃんを好きなのは知ってたから!!悩まないでっ!だから…」
「別れないよ」
私の腕を握る力が強くなる。
相沢くんはポケットから取り出した指輪を私の前に突き出した。
ハート型でみどりのストーンが付いた可愛いピンキーリング。
「確かに…未央が好きだった」
「………だった??」
「今はミドリが好きだよ」
私の左の小指にはまったピンキーリングに相沢くんは優しくキスをした。