恋オモイ
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『あ、れ?』
たまたま私が屋上に行くといつもなら開いてないはずの扉が開いていた。
いつも開いてないはずの扉が開いてると逆にこわい。
『入るなら入ったら?』
突然開いた扉にびっくりした。目の前には青いネクタイをした茶髪の男の子が立っている。
――年下のくせに身長高い…
これが第一印象。我ながら変なとこに目ついたなって笑っちゃうわ。
『鍵…あんたが開けたの?』
『鍵持ってるからね。いつもならちゃんと閉めてんだけど今日は忘れてた』
『……ふぅん』
『なに?入るの?入んないの?』
『入る!だから来たの!』
『んじゃ入れば。内鍵閉めろよ』
自分が先輩だって忘れるくらいこいつは後輩らしくなかった。