赤髪探偵 ① +~+春の夜桜事件+~+
「・・・裏山・・・・・・??」
その裏山には、今木の情報が正しいとしたら今は警察が居て立ち入り禁止のはずだ。
俺が行ったとしても何も言わずに追い返されるのが落ちだろう。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
俺は無言で彼女とは違う方向に走った。
―――俺だけが知っている、秘密の道で先回りするために・・・・・・
「・・・っぷはぁ!!」
生い茂った葉を片手で押し返して、もう片手は前に進むための道を作って。
この山で、俺以上にこの山を知っている奴は居ないだろう。
俺は、この山を弱い5歳くらいの頃からか。
通い詰めてきたからだ。
その目的は、昔から変わらずにただ一つ。
桜を見るため。