赤髪探偵 ① +~+春の夜桜事件+~+











神楽坂は、俺の隣の席。

一番窓際の席だ。

そして、俺はいつも窓から桜を見ている物で・・・何度も[神楽坂に好意を持つ物好きな奴]と言うイメージを植え付けられたことか・・・。

この悲鳴の後にも本田と他の奴らの声も聞こえてくる。





「うっせーよ、ブス。」

「ってゆーか・・・話さないでくんない??声を聞くだけでもイライラしてくんだよね。」

「こんなクラスでいらない存在をアタシ達が掃除してやってんのに、なんでそんなキモイ声あげんの??」




また、[ゲーム]が再開されたのか・・・次々に神楽坂に対する暴言が吐き出される。

でも・・・こんな様子もクラスでも何も感じなくなってきている。

皆は、その様子を見て笑っているか何もしないで見て見ぬふりをするのか。

俺は間違いなく、後者の[見て見ぬふりをする]方だろう。

行き成り神楽坂をかばうのもなんとなく、嫌だ。

それで俺の学園ライフに悪影響を及ぼされたらいい迷惑だ。






「マジで。何でいまどきにこんな地味なセーラー服なんて着ちゃってんの??」

「うわ~・・・それを言っちゃぁいけないでしょ。澪那。だって、地味子には地味なセーラー服が一番似合うっしょ。」

「キャハハ、そっかぁ!!」




そう・・・。

この学校では、男女ともに女子だったらセーラー服男子だったら学ランかブレザーのどちらかを選択できるというゆるい学校なんだ。

そして、このクラスの中でセーラー服なのは神楽坂だけと言う事になってしまった。










< 7 / 42 >

この作品をシェア

pagetop