泪-ナミダ-
未悟に残された家族は誰1人、いなかった。
それでも元気な顔して俺に笑顔を振り撒く彼女を強いと思った。
それと同時に、愛しいとも思った。
「どうしたの?お弁当たべないの?」
急に顔を覗かせてくる未悟にビックリした。
「な…なんでもねぇよ…いただきます…。」
俺は包みを開け、おかずを口にしていく。
いつも思うが、未悟が作る弁当は冷凍食品をつかってない、バランスの取れた弁当だ。朝早くから作ってくれているのがとても嬉しい。
だが、未悟の横には弁当箱があと2つ、残っている。
1つは未悟の分。
もう1つは…
「ゴメン!遅くなった〜!俺のメシある?」
昇降口の扉を開いて出てきたのは俺と同じ顔をした双子の兄貴。由利。
「お前の飯なんかねえよ」
そう俺が答えると、未悟は顔を膨らませながら'ちゃんとあるよ!'っていいながら、兄貴に弁当箱を渡した。
「サンキュー。今日のは玉子焼き入ってる?」
「入ってるよ〜甘いやつだよね?」
そんな会話を耳にしながら、俺は弁当に箸をつけた。
いつも通り、未悟の飯は旨かった。だけど、甘いはずの玉子焼きはなんだか少し、しょっぱい感じがした。
それでも元気な顔して俺に笑顔を振り撒く彼女を強いと思った。
それと同時に、愛しいとも思った。
「どうしたの?お弁当たべないの?」
急に顔を覗かせてくる未悟にビックリした。
「な…なんでもねぇよ…いただきます…。」
俺は包みを開け、おかずを口にしていく。
いつも思うが、未悟が作る弁当は冷凍食品をつかってない、バランスの取れた弁当だ。朝早くから作ってくれているのがとても嬉しい。
だが、未悟の横には弁当箱があと2つ、残っている。
1つは未悟の分。
もう1つは…
「ゴメン!遅くなった〜!俺のメシある?」
昇降口の扉を開いて出てきたのは俺と同じ顔をした双子の兄貴。由利。
「お前の飯なんかねえよ」
そう俺が答えると、未悟は顔を膨らませながら'ちゃんとあるよ!'っていいながら、兄貴に弁当箱を渡した。
「サンキュー。今日のは玉子焼き入ってる?」
「入ってるよ〜甘いやつだよね?」
そんな会話を耳にしながら、俺は弁当に箸をつけた。
いつも通り、未悟の飯は旨かった。だけど、甘いはずの玉子焼きはなんだか少し、しょっぱい感じがした。