【短】無口なあなた

｢あいつ元カレ??｣


｢うん｣


｢未結はまだあいつの事好き??｣

｢…………。｣


あたしは黙ってしまった。

そして勇太が言葉を繋げた。

｢俺はさ未結の事好きだよ。
好きだから分かるんだよね。
いつも俺じゃない誰かを見ていたの。さっきのあいつだろ??
追っかけなくていいの??｣

｢…え…でも…｣


｢いいからさ。
早く追いかけな。
両思いの２人の中に俺は入れないだろ。｣

そう言って勇太は悲しそうに笑った。その瞳にはうっすら涙がみえた。


｢ありがとう。勇太｣

｢最後にさ１つ聞いていい??

俺のこと少しでも好きだった??｣


｢うん。
達也と出会ってなかったら多分勇太に本気で惹かれてたとおもう。
勇太にはほんと感謝してるよ。
ありがとう。｣


｢俺のこそ。

ほら、行け。｣


勇太ほんとありがとう。



あたしは達也を追いかけた。