永遠なる誓約
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あれから…どれくらいの時間が過ぎ去ったんだろう。
いや、もしかしたら何分も経っていないのかもしれない。
そうやって時間の感覚を忘れてしまう程今の私は、賊に対しての畏怖の気持ちを拭い去れないでいる。
ずっと掴まれたままの私の手首は、強く引っ張られているせいで紫色になっていた。
今どこに向かっているのか。
会った事も無い私を、どうして暗殺しようとしているのか。
私のせいなのに、何故馬車に乗っていた者達まで犠牲にならなければなかなかったのか。
自分だけでは今更どうしようもない疑問ばかりが、後悔や不安に覆われた脳裏をかすめる。