亀吉の桜
桜の咲く公園
四年前。




桜ばかりが植わった
この公園で、


桜のように
気高く美しい
陽一君に、


僕は、
救われた。







陽一君の家からは
道を挟んで
すぐ向かいの
この公園。

春になれば
みんな競うように
満開の桜を咲かす。

春以外は
あまり色づかない
この公園の景色も

陽一君は
嫌いじゃない
と言った。


花を咲かすのだけが
人生じゃない。
そっと息を潜めて
力を蓄える期間も含めて
人生だよね。


って僕に
少し照れながら
話していた。
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