つ ば さ
*.YURIKA
もう、すぐそこに春は迫っているらしい。肌を刺す冷たい風はいつのまにか吹かなくなった。
あっという間だった高校2年も終わってしまうんだ。
この前始まったと思ってたのに。
「お疲れさま、けっこう調子よさそうだね。」
従って、もうすぐ私と巧にとって最後のシーズンが来る。
「まあな。…こんな時期に調子下げてる場合じゃないんだ。」
「体調もしっかりね。」
「おぅ。」
残り少ない部活生活。
1日1日が、去年と違って大切に思えてくるから不思議。