つ ば さ

でもね、私、だいぶお節介な性格らしいから。放っておけない。



「綾人、大丈夫?」



そう言えば、わかる気がした。
綾人のことだもん。自分のことはきちんとわかる人だから。



「あ-…はい。大丈夫、ではないみたいですね。」

「そっか。」

「なんですかね。怖いです。今まで適当にやってきたから、こうやって記録がちゃんとでちゃうと怖い…。

俺の意志とは裏腹に、勝手に記録が一人歩きしていくんです。もう、見えないところにまで先に行っちゃった気がしますよ。

だから、なんか、本気で跳べなくなりました。現状維持ができればそれでいいやって…。」



そんなふうに思ってたんだ。


< 167 / 215 >

この作品をシェア

pagetop