日本女児VS肉食獣

僕は、桜並木の坂をゆっくりと眺めながら歩く。

なにもかもが、キラキラして見える。

「あっ…雪先輩…」

「今日も一段とカッコイイ…」

何か言われてる気がするけど、毎回聞こえないから気にしない。

1年生が入ってくるんだなぁ〜

きっとドキドキしてるんだろうな。

僕も少し、胸が疼いた。

そのとき、背中にバシッと手があたった。

「いった…」

「おっはよー!雪乃〜久しぶりっ」

「あぁ…おはよう。みぃ、久しぶりだね」

「そうだねーっ今日もカッコイイよー?」

「はは。冗談はやめてよ」

「………はぁ…無自覚」

ボソッと何かを呟くみぃ。
なんて言ったんだろう?

この子は、僕の幼なじみ兼、親友。

舞原 霧(マイハラ ミスト)

ファンタジックな名前が嫌いらしいけど、僕はいいと思う。
可愛いし…

みぃはスレンダーで、胸までの巻かれた茶色の髪がとても綺麗。

しかもクォーターだから、瞳が青っぽい。
羨ましいよ。

意外と恐いんだけどね…



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