日本女児VS肉食獣
「またまた今年も、ファンクラブ増えるよー!」
僕の学校には、ファンクラブがあるらしく、気に入った人の応援隊みたいなのを結成するらしい…
「ないない。僕なんかのファンになったところで、何の得にもならないし」
これは、本当にそう思う。
「はぁー…雪乃はわかってないなーっ!女の子のキ・モ・チ・が!!」
「そうかな」
「まぁ、そこが雪乃のいいとこだよね!」
「??」
みぃは飾らない性格で、とても可愛い。
僕のことを、唯一“雪乃"と呼ぶ人。
皆は、雪先輩とか、雪乃介様とか…何だか偉い人みたいな呼び方をする。
あまり自分の名前は、好きではないんだけど…仕方ない。
でも、みぃの“雪乃"は好きなんだ。
僕を…男とは見ていない気がして。
実際見てないんだけど。
みぃは、僕の心を許せる1番の親友。