日本女児VS肉食獣
パシンッ
「てめぇらぁああああっふざけんのも大概にしねぇと…地獄に葬るぞゴラァッ!!」
竹刀は叩きつけ、広い倉庫につんざくように響く僕の怒鳴り声に、
「「?!」」
2人は拳を振るのも忘れ、ポカンとしている。
「何があんのかしんねーけど…ぁあ?怪我人出し過ぎなんだよ、血走りやがって」
「な…おまっ…マジで雪乃介か?」
「つか帳、てめーも頭に血が上りまくって手出すことしか考えられてねーだろ」
「……」
図星か。
つか、僕もキレ過ぎたかも。
『怪我』が嫌なんだ。
人が傷付いているのを、黙って見ていられるほど、僕はか弱く出来てない。
「…雪乃、お前…すごい特技持ってんのな…(あの帳を怒鳴り声で止めるなんて…)ぷぷっ…」
「は?(あの冷酷蛇野郎が笑ってる…)」