【短】意地悪教師
家庭教師
「嫌だってば!」
「こらっ、真琴(マコト)!
ごめんなさいね。うるさくて」
「いえ。元気なぐらいがいいじゃないですか」
「あらっ、真琴。こんないい人いないわよ!」
いいように手なずけられているお母さん。
あの人、全然いい人じゃないよ!
「いい人なんかじゃ――「あ、そろそろ授業始めます」
……。
私の言葉を阻み話を進める、あいつ。
「毎回ありがとね。
結斗(ユイト)くん。」
「湊(ミナト)くんにはいつもお世話になっているんで気にしないでください」