片オモイ×片キライ
俺の勝利。

美織の細くて白い腕を引っ張って

キッチンまで連れていく。

・・・キッチン、無駄に広いし。

本当に、ここ高校か?!



「あの~。
 凛校には学食が・・・。」



まだ口答えしてくる。

負けず嫌いなとこ、まだ治ってない。



「1年生は、まだ使えねぇんだよ。
 話くらい聞いとけ。」

「そうだけど・・・。
 亮喜が作ればいいじゃんッ!」



俺、料理できない

なんて、言えない。

弱みは見せないタイプだし。

なんて嘘。

ただ単に、美織に

カッコ悪いとこ

見せたくないだけなんだ。



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