好きの瞬間
まぁ…仕方ない…
「…ありがと。」
私はボソッと言った。
聞こえないように言ったつもりだけど晃平には聞こえてたみたいで
「ん~?唯ちゃん、さっきなんていったの?」
なんて晃平はからかってくる。
「さぁ?」
「唯は素直じゃねぇな。」
なんて晃平は言う。
だけど、素直になんてそんなになれない。
すぐに素直になれるなら全然苦労なんてのはしない。
「素直じゃないのが私だもん。」
そう言うと晃平は「そうだな。」と言った。
少しくらい否定してくれてもいいのに、って思ったけど晃平だから仕方ないって思う。