嘘の愛に溺れて
真菜 side
あのデートからさらに1ヶ月が過ぎた。
私たちの交際はまだ続いている。
「でね??宏樹が走ったとき、みんなが騒いでたんだよ!
宏樹はかっこいいから…。何か、遠い存在に感じた。」
「妬き持ちやくなって。」
そのとき、ギュッと手を握ってくれたのが、凄く嬉しかった。
“俺はお前のとなりにいる”
そんな気持ちにしてくれた。
なんて…私の勝手な妄想なんだけど…。
「うん…。」
大好き…宏樹は私の自慢の彼氏。カッコいいし、たまに…よく、妬けちゃうけど…
でも、毎日が幸せでいっぱいだ。
皆からも幸せそうってよく言われる。
って…宏樹が彼氏なら誰だってそうだろう。
でも、私が一番驚いたのは女のいじめだ。
私は小説や漫画の影響で、イケメンと付き合うと女子からいじめられると思っていた。
でも実際は、確かに影口は後を絶たないけど、呼び出しや“死ね”の書かれた手紙みたいなのがいろんな箇所にあるってことはない。