君に片想い中
きもち
2年になった初めの方は
学校に行くのが
嫌で嫌で仕方がなかった。
仲良しの子なんて
このクラスにはいない…

授業中も一人で。
真剣に先生の話を聞くのでもなく
友達とお喋りするのでもなく…
ただただ一人
静かに授業を受けてたんだ。

休み時間になったら
同じクラブの仲良しメンバーで
廊下に集まってて
ワイワイ騒ぐ。

チャイムがなると
また一人静かな世界へ。

こんな毎日が憂鬱で仕方がなかった。
全く楽しくない。
なんのために学校に
行ってるの?
って何度も考えた。
結果は出なかった…


ある日いつも通り授業を
受けるあたし。
先生がいった言葉に
後ろの男子が質問した。
そのときはまだ
なんにめ思わなかったよ。
けど…
けどね。
次第にあたしは
あなたにひかれてくんだ。

あたしはアイドルが
大好きだった。
大人気のアイドルグループ。
あたしはそのグループの
大ファンで、その中でも
とびっきり好きな人がいた。

その人は、
突っ込みが鋭くてね、
猫背でね、
左利きで、
面白くて、
体は細いのに
なぜかたくましく見える。
そんなあの人に
恋してたんだ。

あたしの席の後ろの男子。
どこかあの人に似てる。
そう思ってきたんだ…

中学校ではお弁当は
班で食べるんだ。
あたしとあの男子は
席が近いためおんなじ
班だった。
あたしは見た。
お箸を持つときの手。
左利き…
しかもちょっと
猫背なんだよね…

その時あたしはその男子が
少しだけ気になった…
その男子の名前は
たくみ。

あたしはたくみが
気になって仕方がなかった。
見れば見るほど似てる…

優しく微笑むとこ
面白いとこ
独特の突っ込みかた
人をよく見るとこ…
何もかもが一緒なんだ。
それに…
ちょっとかっこいい。

あたしは気づいたんだ。
あたしは
たくみが好きなんだ。
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