恋春


私は先輩の背中を押した。



「行ってー…ぇ」


「くるみちゃん…やめて」



私は押し続けた。



けど、びくともしなくて…



先輩はクルっと前を向いた。



「ひゃ…っ」



勢いで私は先輩に抱きつく形になった。



「離してっ…」


「くるみちゃん」


「くるみは…こんなことしたかった訳じゃない…っ」



< 71 / 177 >

この作品をシェア

pagetop