恋春


…そうだよ。



行けばいいなんて思ってなぃ。



「…顔見せてよ」


「やだっ」



私は下を向いた。



「くるみ」



ビクッ…



先輩は私の両頬を両手で包んだ。



「何がいやだった?」


「…今日はっ…デートだと思ってたんだもんっ…」



私は涙が出た。



「2人だと思ってたぁ…っ!!」



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