貴様!何様?会長様!?
みんなの声で我に返り、慌てて零会長から離れる。
ど、どどどどっ?!
どーなったの?!
「なーんで、華奈と零くんがキスしてんだよ?!」
キ、キキキ、キースー?!
「しっ、しし、してませんよ!キ、キスだなんて!!」
慌てて言い返す私だけど、みんなはしっかり見てたんだよね。
「どーしよう!零に彼女出来て、ファンが減って支持率低下とかなったらさ!」
「ナギ、なんの心配してんだよ?」
「でもでも!華奈ちゃんとなら、私は大賛成なのよ!!」
だ、大賛成って、何に?!
「…コレ、酒だな」
それまで黙っていた斎藤先輩が、零会長が飲んだ後の紙コップに顔を近づけ、匂いを嗅いで静かに口を開いた。