貴様!何様?会長様!?
「…やっぱり」
「お、お酒、ですか…?」
って、それ私が渡した紙コップ!!
中身、お酒だったの?!
ベンチを振り向くと、そこにはすでに寝息を立てる零会長。
長い足を抱えるその姿は、普段の鬼会長とは違ってなんだか可愛らしかった。
「会長は驚く程酒に弱い。以前、匂いだけで倒れた事もある」
そう述べる斎藤先輩。
匂いで倒れるって、よっぽどだ。
「とにかく零くん運んだ方がよくない?なんか…」
「震えてきてる(笑)」
咲先輩の心配する言葉に、克也先輩が笑いながら言葉を重ねた。
風邪でも引いたら大変だって時に、克也先輩ってば!
もとあと言えば、水と間違えてお酒飲ましちゃう私がいけないんだけど。