貴様!何様?会長様!?
「れ、零くんっ?!」
「お前はここにいろ。猫1匹くらい、俺が捕まえる」
掴んだ咲の首根っこを後ろへグッと引く。
生徒会室を出た俺は、とりあえず吉野のクラスに行ってみることにした。
「……くそ」
俺の前では、流さなかった涙。
それを今頃、どこかで…?
他人の感情になんざ、なんの興味もない。
そんな俺が、飼い猫の涙に動揺する。
餌付け程度のはずだった。
生徒会で上手く利用できると思った。
けど今は、利用とかそんなんじゃなく、ただ俺のモノにしたくてしょうがない。
――――“ガラッ”
なんの躊躇いもなく、教室のドアを開けた。