貴様!何様?会長様!?
それだけ言うと、傘を俺に押し付け走り去っていった。
なんなんだ、アイツは。
別にあのくらいで退学になんてするつもりはない。
まぁ、アイツらからしたらそういうイメージなんだろうな、俺は。
イメージでもなんでも、好きにしておけばいい。
誰になんと思われていようが、そんなことに興味はない。
…で、吉野のヤツは傘なしで帰る気か?
早く見つけ出さねーと、あの猫ならやりかねない。
1Cの教室に向かう為、3階の廊下を歩く。
窓からは、すっかり緑になってしまった桜の木と、駐車場が下に見える。
……?!?!
その時、駐車場に人が2人。
それも、どちらもよく見慣れた人物。
間違いない。
吉野と沢口だ。