貴様!何様?会長様!?
“―――ガタッ”
「おい零、どこ行くんだよ?!」
「…トイレ」
と嘘をつき、俺は裏庭へ向かった。
眩しい太陽の日差しに目を細める。
俺は日陰のベンチに、いつものように寝転がった。
爽やかな風が吹き抜ける裏庭。
だが俺は、爽やかなんて気分でもない。
「――――」
???
不意に誰かの話し声が聞こえた。
話し声というよりは、言い合いか。
…耳障りな。
俺の場所(←違う)に、雑音を入れるんじゃねーよ。
「――――」
……ちっ。
重たい体をベンチから起こし、声のする方を覗いた。
「…痴話喧嘩ならよそでやってもらえますか、耳障りなんで」
そこまで言って、目を見開いた。