貴様!何様?会長様!?
「れ…零会長?!」
…あーもう最悪だ。
なんでだよ。
「それは悪かったね、零」
嫌いなんだよ、その笑顔。
けど俺は知ってる。
コイツが俺に向ける、冷めた目を。
「…何やってる」
向かい合って話してた、吉野と沢口に俺は言う。
仮にも教師と生徒だろ。
「別に何も。ただ話してただけだよね、華奈ちゃん?」
「あ、えと…はい…」
目を泳がせる吉野。
また、か。
また俺から目を逸らすのか、お前は。
「仲良しするのは勝手だが、俺の邪魔はするな」
「はいはい、ごめんね」
最後は何も言わなかった吉野に背を向け、俺は裏庭のベンチへ戻った。