貴様!何様?会長様!?
零会長は、あの噂の事を言ってるんだろうか。
「…何ですか、それ…」
私はなるべく落ち着き払った声を出し、零会長の目を見つめた。
アイツっていうのは多分、沢口先生の事。
ナミちゃんの話しだと、私と沢口先生が付き合ってるって噂が、今学園中に広まってるらしい。
沢口先生はみんなに人気だから、噂が広まるのも早い。
「私と沢口先生は、別にそういう関係とかじゃ…」
「アイツはやめとけ」
え、えぇ?!
「だ、だから私達はそういんじゃありませんからっ!」
零会長があまりにも決め付けたふうに言うもんだから、ついむきになってしまった。
こんな生徒の噂なんかを、零会長があっさり信じるとは思えないのに。