貴様!何様?会長様!?
言い合ってる2人を背に、俺は生徒会室を後にした。
吉野はまだ、印刷室から帰ってこない。
…イライラする。
俺には関係ないと言った、アイツを思い出すたびに。
あの時の吉野の顔が、頭から離れない。
消そうとすればするほど、無駄だと思い知らされ。
余計にイライラが募っていく。
――――……
「零、おはよ」
翌日、裏庭のベンチで寝ていた俺に、聞き慣れた声が降ってきた。
「………」
「なに授業サボってんの」
そういう自分だって、同じだろう。
そう思いながら、俺は得に動こうとしない。
「…選挙、大丈夫?」
珍しく真面目な声なんか出してるナギ。
「…なにが」
俺は顔に本をのせたままの状態で、短く返事をした。