貴様!何様?会長様!?
空き教室へ向かう途中の渡り廊下。
数人の女の先輩が、座り込んでいた。
なんだか通りにくい。
だけど通らなきゃ、空き教室へは辿り着けない。
仕方なく速足でそこを通り抜けようとした、その時。
“―――ズコッ”
「っ?!?!」
不意に私の足元に伸びてきた足。
……わざと?
いや、始めから人を疑うのなんてよくない。
「すっげー、超グッドタイミングじゃん」
「ちょうど今、あんたの話ししてたんだよねー」
でも、今の言葉からして疑わずにはいられない。
「…あの、なにか?」
私には見覚えのない顔ぶれ。
「あんた、図太い神経してるよねー」
「そうまでして、沢ちゃんといたい訳?」
沢ちゃん…?
沢口先生のことだろうか。