貴様!何様?会長様!?
よし、早く戻らなきゃ!
っと。
「……あれ?」
わ、私どこから来たんだっけ?!
前を見ても振り返っても、果てしなく続く桜並木。
上ばかり見ていたら、いつの間にか迷子になっていたみたいだ。
どどど、どーしようっ?!
そーいえば、自分でも知らず知らずのうちにかなり歩いて来た気がしなくもない。
このまま真っ直ぐ進めば、一周して戻れないかな?
戻るよりも、進む方がきっと早いはずだ。
私はそう考え、地を蹴り走り出す。
「…はぁ…っ」
どれくらい走ったか分からない。
この学園は、相当な敷地を持っているって事だけは分かった。
「ここどこだよー!!!」
人目も気にせず…
というか気にする人目もないため、一際大きい桜の木に向かって思いっきり叫んでやった。