貴様!何様?会長様!?
「ぎゃっ?!やだっ、離れなさいよ!!」
ほら、きっと直子先輩にも、なにかが伝わってる。
時間をかければ、分かり合える日はきっとくる。
零会長の真っ直ぐな言葉が、こうして人の心を動かすんだ。
同じ世界の、同じ学校にいる、同じ人なんだから。
「…アンタ、もし染井が不信任になったらどうするの?生徒会にいられなくなるんじゃないの?」
私から離れ一息吐くと、直子先輩は真面目な顔して私に尋ねた。
「次の会長は、零会長です」
私は、ためらうことなくそう言った。
「どこからくんのよ?!その自信は!」
「私は、零会長を信じています。それだけです」
私に出来ることは、そのくらいしかない。
それがもどかしいけれど、信じる人がいるかぎり、人は立ち上がれるから。