貴様!何様?会長様!?
理由はただひとつ。
「あ、やーっときた!!」
「お前少しは緊張感持てよ!こっちがハラハラするわ!」
体育館へ入ると同時に始まる2人の説教。
まったく、相変わらずうるさい奴らだ。
「私、零は来ないんじゃないかと、半分諦めてた」
「お前っ、そんなこと?!」
ナギは克也なんてほって、俺を真っ直ぐに見た。
「けど、その顔なら心配無用だったかな」
そしてクシャッと、笑ってみせた。
「え、なんだよ?零、なんかあったのか?」
「はぁ…。鈍い奴は黙ってなさいよ!」
「はぁ?!誰がっ」
1番緊張感ないのは、お前らの方だ。
けどこんなやり取りは、耳障りではあるが嫌いじゃない。
「…ナギ、克也」