貴様!何様?会長様!?
「この3年間、暇を潰すんだ。何かに必死になるのも、当たり前に毎日を過ごすのも、人生を自分でつるといい」
体育館にいる全員が、零会長のスピーチに引き付けられているのが分かる。
「決められた3年間じゃなく、自分で変えていけばいい。その為になら、会長を利用しろ」
会場が、ざわざわとざわめく。
けどそれは決して、批判の声なんかじゃない。
零会長の意外な一面を目の当たりにして、みんな戸惑っているようにも感じる。
…ほら、やっぱり。
この人は、こんなにも人を惹き付ける力を持ってる。
零会長がマイクから顔を離し、ステージから下りようとすると、どこからか自然と拍手がおこった。