貴様!何様?会長様!?
「だけどそれでも、一生側にいてほしいって、探してるうちに気付いたんだ」
愛妻家。
そんな言葉がよく似合う。
オジサンがとても愛しそうに話すもんだから、顔も知らない奥さんが少し羨ましくも思えた。
「だからあなたも探してみるといいよ」
「はい!」
この感情の正体はまだ分からないけれど、オジサンの言う通り、探していれば見付けられる気がした。
「あの、ありがとうございますっ!私、見つかるまで探し続けます!」
オジサンにお礼を言うと、ニコリと笑顔が返ってきた。
そして、
「じゃ、そろそろ仕事に戻らないと、愛梨沙に怒られちゃうから」
そう言って、去って行った。
仕事ってことは、やっぱり先生?
これだけ広い学園だから、知らない先生なんて山ほどいるし。