貴様!何様?会長様!?
「お前は、俺の目の届くところにいればいいんだよ」
「え?」
会長になれば、それが可能だと思った。
もう、沢口の野郎なんかに近付けずに済むと思った。
もう、俺から離れさせないようにしようと思った。
「俺がお前を拾ってやる」
だけど、そんな事しなくてもいいのかもしれない。
「なんですかっ、それ…」
俺が1歩あゆみ寄れば、多分コイツも寄ってくる。
「お前は俺のモノだと、ずっと言ってるはずだが?」
それだけで、いいのかもしれない。
この猫は、俺の。
誰にもくれてはやらない。
「…あの、私。会長を見てると、なんでか心臓が痛いんですけど…!」
………。
「…なにそれ、告白のつもり?」
「こ、こここ?!」