貴様!何様?会長様!?
もちろん、右手にはガチガチになっている猫を捕まえたまま。
「コイツには、裏庭を発見されてしまった。だから本人の意思関係なく、生徒会役員に任命する」
俺がそう言うと、全員が納得の表情。
生徒会を辞めるヤツが多くて人数がギリギリの今、反対が出ないのは分かっていたことだ。
「猫の手も借りたい」とは、ナギだけが思っていることじゃない。
「そ、そんな…」
不意に聞こえた、力の抜けた声。
「あの裏庭を知ってしまった以上、生徒会に入るしかねんだよ」
俺は吉野を横目で見ながら言った。
「…もしくは退学か」
そう付け足した後、吉野の肩がビクッと上に上がったのが分かった。