貴様!何様?会長様!?
そしてふと木の後ろの光景に目視線を移す。
「うわぁ…」
何これ、何これ、何これ。
すごーい!
噴水、テーブル、ベンチ、手作りブランコ。
そして脇に咲く色とりどりの花。
お金持ちの家のお庭みたいだ。
犬と子供がこう、元気に駆け回っていそうな。(勝手なたとえ)
なんでこんな奥の奥の、そのまた奥の方にお庭があるんだろう?
「…入学式早々、サボりか」
―――“ドキィッ”
誰もいないはずのお庭から、落ち着いた声がした。
「だっ…」
いや待てよ、ここは誰かを聞くよりも、
「どこっ!?」
相手の場所を、確認する必要があると思った。