貴様!何様?会長様!?
「全てはあの裏庭に足を入れてしまった、自分の責任ですから」
そう、全部私が選んだこと。
今私がここにいて、零会長と話をしているのも。
何も言わなくなってしまった零会長を不思議に思って、顔を覗き込む。
「あ…あの…?」
「……お前」
次は何を言われるんだろうか。
無意識に体を強張らせる私に、予想外にも少し柔らかい口調の言葉。
「…変な猫だ」
……へ?!
変な、猫?!
「か、会長だって…結構変な人だと、私は思いますけどね」
そう言った途端、零会長の眉間にシワが寄った。
や、やややばいっ!!
私ったら、つい口がすべっちゃった!
「…猫ごときに言われたくねぇよ」
「…すみません。私は猫ではありませんけど」