貴様!何様?会長様!?
(( 零*side ))
「ねぇ、零くんどうしたの…?」
「いつにも増して、鬼っ気がひどいが…?」
生徒会室の隅で話す、咲と斎藤の会話なんて完全無視の俺。
「あぁ、近寄らない方がいーぜ?鬼っ気というか…ありゃもう殺気だな」
そこへ克也が加わろうと、俺は無視だ。
「零くんがあんなに真面目に仕事こなしてるなんて、かなり貴重じゃない?!」
「会長に今まであの様な症状が出たのは、理事長とケンカした時以外に例がない」
――――“ピクっ”
斎藤の言葉に、瞬時に俺の耳が反応する。
そのワードを聞いたただけで、虫ずが走る。
「……おめぇら」
俺が静かに声を絞り出す。
「口動かしてる暇あんなら、手ぇ動かしやがれ!」
そう怒鳴りつけながら、手に持っていたボールペンを飛ばした。
シュッと、勢いよく槍のように飛んでいくボールペン。