貴様!何様?会長様!?
俺にあそこまで言い返してきたやつも。
俺の目を真っ直ぐ見たやつも。
俺を恨もうとはしないやつも。
…とことん変な猫だ。
「ちょっ、孝也くん(小橋孝也)!おでこに絆創膏とかダッセーよっ」
「取りあえず今日は、我慢して下さいよ」
咲みたいなのが絆創膏なんかつけてたら、余計にアホっぽい。
「相変わらず、敏感だな」
腕を組んだ克也が、俺のそばでフッと笑みをこぼしながら言った。
多分克也は、斎藤が言った“理事長”のことを言っているんだろう。
「体が勝手に拒絶反応するだけだ」
克也はクスクス笑いながら、
「なんか、楽しくなりそうだなー」
と呟いた。
どこがどう楽しくなりそうなのか、俺にはさっぱりわからないが。