貴様!何様?会長様!?
なにやら猫の手を廻って、言い合いが始まってしまっている。
「れ、零会ちょ…?」
唯一、言い合いに参加していない零会長に助けを求めるように視線を移すと、
「おい、お前ら」
いつの間にか会長席に行っていた零会長が、声を少し張る。
「この猫は俺のモノだ。むやみにお前らに触らせねぇよ」
勝ち誇ったような笑みを口元に浮かべながら、零会長はそう言い切った。
私はただ、零会長の言葉を理解するのが精一杯で。
何も言えず、ただ立ち尽くす。
「何それ、零だけずるくない?!」
「そーだよ、零くん元々あんまり仕事しないじゃん!」
反論する渚先輩と咲先輩。
私の手でも借りたいほど忙しいんだ。