貴様!何様?会長様!?
「寄るとこあるから、先帰れよ」
後ろを振り向かずにそれだけ言うと、俺は再び歩き出す。
向かった先は、裏庭。
少し暗くなって、風が出て来た。
――――“ガサっ”
???
裏庭が近づくと同時に聞こえた物音。
誰かいんのか?
でもあそこにいるとすれば、生徒会のヤツか、教師か。
腰抜け教師らがここに来るとは思えない。
俺は迷うことなくソイツに近づいて行った。
「…お前、何やってんの?」
俺がそう声をかけた途端、そいつはビクリと肩を震わせた。
草かげにしゃがみ込み、何をゴソゴソしてる?
「びっ、くりした…」
振り返って目をパチパチさせながら、俺を見上げる。