貴様!何様?会長様!?
「なんでここまでやんだよ」
暗くなるまで。
泥だらけになるまで。
分からない。
「零会長」
俺を呼ぶその声は、妙に強く響いた。
「私は、生徒会の人間です。入り方なんて関係ないんです」
俺の目を真っ直ぐに見つめ、そう言い切った。
「会長の役に、少しでも立つよう頑張りたいんです」
この真っ直ぐさに、俺はきっと勝てないだろう。
今まで、こんな目を俺に教えたヤツはいない。
こんな目で、俺を見たヤツなんていない。
「…ほら」
「……え」
俺は吉野に、タオルを持った左手を差し出す。
昼寝用に持ってきた、俺の枕だ。