貴様!何様?会長様!?
「その汚ねぇ顔をどーにかしろ」
俺の言葉が以外だったのか、吉野は固まってしまっている。
「人の好意を受け取らねぇのか、この野良猫は」
マヌケ面で突っ立ったままの吉野の頭にタオルを載せ、ベンチに座る。
「あ…ありがとうございます」
要約理解出来たのか、嬉しそうにタオルを手に取り、笑顔でお礼を行ってくる。
―――桜と、猫。
変わった組み合わせも、悪くないのかもしれない。
「零会長、明日楽しみですねっ」
俺のタオルを片手に持ち、空いたもう片方の手で再び草を抜き始める吉野。
「……全然」
思ったままを口にすると、吉野は少し膨れていた。
忙しいヤツ。