貴様!何様?会長様!?
「わあったよ!んじゃ、またな、華奈」
「あ、はい!」
咲先輩の背中を少しの間見つめて、振り返る。
さて、私も頑張らなくちゃ!
「何か飲み物はいかがですかー?」
こうして見渡して見ると、みんな楽しそうだ。
友達と、好きな人と、桜の下で過ごす時間。
1年生も2年生も3年生も、みんな。
きっとそれは、幸せで。
桜の花びらが、春の香りと共に舞う。
桜は儚くて、なんだか切ないけど。
また来年、綺麗な姿を見せてほしい。
「ねぇ、ジュース売りのお姉さーん」
桜に見とれてた私を、誰かが後ろから呼んだ。
「え、あ、はいっ」
振り返るった先には、シートの上に輪になって座っている男子生徒。