貴様!何様?会長様!?
「でも零会長は、誰より会長です!」
サボった後、机に向かっていた事。
疲れた顔してあくびしてた事。
出会って間もない私だって、このくらい知ってる。
何も知らないのに、陰口はないんじゃない?
「な、なんだよお前、アイツにこき使われてんじゃねーのかよ?」
1番近くにいた先輩が、私の腕を掴む。
「べっ、別にこき使われてなんか…」
「使ってますよ。勿論これからも」
私の言葉を遮る落ち着き払った声。
そして、私の腕と先輩の腕以外の、もうひとつの腕。
「れ、零会長っ?!」
驚いたあまり、叫びに近い声が出た。
会長、いつからいたんだろう?
「これは俺のなんで、出来ればこの手を離してほしい」